住宅ローンと車のローン
マイカーローン同時はダメ!
今回は、住宅ローンと車のローンを同時に組むこととについてです。例えば、住宅ローンを借りて家を買った後に、すぐに車のローンを組もうとするのは問題でしょうか?
基本的に車のローンを組むのは、家を買った後でも問題はありません。ご自身の年収の基準の範囲に入っているのであれば、車のローンは割と組みやすいのではないかと思います。
ただこれが逆の場合は問題です。車のローンが結構ある場合、例えば、月々3万円、ボーナス払い10万円という車のローンがあったうえで住宅ローンを組もうと思うと、審査に通らないことがありますので注意が必要です。
頭金300万円あったら?
例えば、頭金が300万円あったらそれは手元に残しておいて、後の車の購入資金に使った方がよいのでしょうか?
これは非常に難しい考え方になりますが、個人的にはこの頭金は手元に置いておくことをおすすめします。結論から申し上げますと、300万円は住宅ローンの頭金としては使わずに、車の購入資金に充てた方がいいです。
この考え方は、住宅ローンを損か得か、すなわち、住宅ローンを組む方が得なのか、車のローンを組む方が得なのかということによります。住宅ローンと車のローン、どちらが得ですか損ですかといわれると、これは話はまた全然変わってきます。
変わってくるのですが、まずあなたに考えていただきたいのは、住宅ローンとマイカーローンとで大きな違いがあることです。それは、団体信用生命保険という保険です。住宅ローンの方には、団体信用生命保険という保険が必ずついてきます。
これは、住宅ローンを組んだご主人が何か不慮の事故があって亡くなった場合には、残りの住宅ローンはなくなるというものです。マイカーローンの方には当然そういったものはありません。
もし200万円のマイカーローンを組んでご主人が亡くなっても、200万円のローンはそのまま残ったままです。
これはリスクヘッジの問題なのです..
団体信用生命保険が付いているローンと、団体信用生命保険が付いていないローンとでは、全く質が違います。
300万円を住宅ローンの頭金に入れてしまうと、例えば、2,000万円のローンを組もうと思っていたものが、300万円の頭金を入れるということは、1,700万円の生命保険に入っていることになります。
2,000万円の物件を頭金0円で全額住宅ローンで買った人というのは、2,000万円の生命保険に入っているのです。
ということは、もしご主人が2,000万円の生命保険に入って家を買った後、ご主人が亡くなられたら2,000万円の住宅ローンがなくなるのです。
ただ、この300万円を住宅ローンに充ててしまって、1,700万円の住宅ローンを組んだときには、1,700万円の生命保険に入ったことになります。
その後、ご主人が亡くなってしまった場合は、1,700万円の住宅ローンがなくなるということになりますので、すでにその時点で300万円のリスクがかかってくるのです。
なので、この場合で考えると、もうすぐに明らかに車を購入するのが決まっているのであれば、マイカーローンは組まずに現金で買っておいて、住宅ローンの方を大きく組む方がリスクヘッジになります。
住宅ローンというのは、損か得かではなくて、必ずリスク回避というところは考えておかなければいけません。これはすごく大事なことなので、ぜひ覚えておいて下さい。
住宅ローンと車のローンどっちがお得?
300万円あるのなら、住宅ローンの頭金として使うのではなく、車の購入資金として手元に置いておいて、住宅ローンでその分組む方がリスクは絶対に減ります。
ここで、生命保険という考え方が非常に大事になってきます。住宅ローンと車のローンの大きな違いは、団体信用生命保険が付いているかいないかです。
単純に損か得かで考えると、もっと細かく計算しないといけないところがあります。
例えば、200万円頭金が貯まったので、そのお金で繰り上げ返済しようか、車を現金で買おうか、あるいは、繰り上げ返済してマイカーローンを組もうか、というのでは全然状況が変わってくるからです。
その時の手数料だったり、金利だったり、それによって損か得かというのは全然変わってきますので、その時にきっちりシミュレーションしないといけません。
基本的には、住宅ローンの繰り上げ返済をするということは、生命保険の金額を減らしているのと同じ考え方になります。なので、基本的に車は現金で買いましょう。
住宅ローンと車のローン
マイカーローン同時はダメ!まとめ
車を現金で買う、繰り上げ返済するくらいだったらマイカーローンを組まずに現金で買ってしまう。あるいは、マイカーローンを別で組んでしまう方がまだいいです。
基本的には、繰り上げ返済はしないという考え方が大事です。これは、生命保険に入っているという考え方です。リスクヘッジという部分です。
人は必ず亡くなりますから、そのタイミングが明日なのか5年後なのか10年後なのか、それはわかりませんが、必ず人は亡くなるというリスクがあります。それをしっかり覚えておいていただきたいです。
そのために、あなたも生命保険に入っていると思いますが、住宅ローンもそれと同じです。2,000万円の住宅ローンを買ったのは、イコール2,000万円の生命保険に入ったのと同じで、おまけに家がついてきたようなものなのです。
生命保険が付いているローンと付いていないローンとでは、全然リスクの問題が違います。比較するのは難しいかもしれませんが、そこが根本的に違いますので、団体信用生命保険が付いている住宅ローンは多く持っていてもリスクはありません。
大体こういう話になると、損か得かという話になりがちですが、そんな話しをしても意味がありません。ということで、上記の事例でしたら、300万円は車の購入資金に使うのがおすすめです。