住宅ローン返済できない場合|残債残ったまま家を売却しない方法!

 

 

住宅ローン返済できない場合

残債残ったまま家を売却しない方法!

 

 

住宅ローンが返済できないと、精神的に非常にきつい状況かもしれません。でも銀行から、期限の利益の喪失通知がくる前と後では、あなたが取れる対策も変わってきます。

 

期限の利益の喪失前、すなわち残った残債の一括払いを請求されているわけではなくて、まだ苦しいなりにも月々払いが認められている状況の時でしたら、まだ色々な方法や選択肢があります。

 

まず1つ目は、リスケジュール、返済条件の変更です。

 

あなたは今、月々払い○○円、ボーナス払い○○円という支払約定条件のもとに住宅ローンの返済を続けていると思います。つまり、このスケジュールを変更するということです。よく銀行員の方が略して「リスケ」などと呼んでいる方法です。

 

この返済条件の変更をすることによって、住宅ローンの問題の解決していきます。

 

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ただし、返済条件の変更は、あくまでも一時しのぎでしかありません。

 

通常は、おおよそ半年間くらいです。例えば、住宅ローンの月々払いのところを、通常の月々払いは元本と利息からなっているのですが、とりあえず元本を猶予してもらって半年間は利息だけ支払いますというような話をしていきます。

 

ただこれは、再就職の当てがあるケースになります。例えば、「今現在失業中なんだけれども、半年後は再就職する当てがある、そして再就職をして給料が入ってくれば住宅ローンの返済はきちんとできるんだ」というような将来が見えている方になります。

 

あるいは、家を売却して返済すると決めていて、どう考えても住宅ローンの残債以上に高く売れるんだというように、返済見通しが立っている時になります。

 

つまり、返済条件の変更は「現状一時的にきついので、ちょっと返済条件を変更してくれませんか」という相談になります。ですから、そういった将来が見えていない中で「返済条件の変更をして下さい」と言っても、なかなか認められるものでもないのです。

 

ということで、一般的には、将来の当てがある状況で、一時しのぎという手段の中で返済条件の変更という形が取られることになります。

 

 

2つ目は住宅ローンの借り換えです..

 

住宅ローンの借り換えは、比較的団塊の世代の方々でうまくいっているケースが多いです。

 

かつて住宅金融公庫は、金利が4%もがあったのです。「4%の固定金利でずっと返済してきて、定年退職した時点でまだ75歳まで返済が続くので、ちょっと返済がきつい」というお話しもよく聞きます。

 

今、フラット35で借り換えれば、全然安い金利になっています。私もこの借り換えをしただけで、残債を住宅金融公庫からフラット35に借り換えただけで、月々払いは同じですがボーナス払いがなくなりました。

 

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ボーナス払いがなければ、何とか月々払いはできるという方は、住宅金融公庫からフラット35に借り換えるだけでボーナス払いがなくなりますのでおすすめです。今借りている金利が高ければ、こういったことも可能なのです。

 

 

3つ目はリバースモーゲージです..

 

お子さんに家を残してあげることはできませんが、自分が亡くなるまではその家に住んでいたいというニーズに応えた制度が「リバースモーゲージ」による借り換えです。

 

例えば、住宅ローンの残債が60歳定年時に1,500万円残っている場合です。完済年齢は75歳なのであと15年返済が続きます。月々の返済額は10万円(元本7万円、利息3万円)です。

 

なぜこんな住宅ローンの組み方になってしまうのかというと、40歳の時に35年の住宅ローンを組めてしまうからです。

 

銀行側からすると、「計画的に繰り上げ返済してくれれば…」とか「定年退職した時に退職金がありますよね、それで全額繰り上げ返済してくれれば…」ということで、住宅ローンの返済が完済できないことはありませんよねという理屈のようです。

 

ですが、なかなかそう計画通りにいく人達ばかりではありません。

 

そうすると、60歳の定年時にまだ残債が1,500万円も残っていて、これから15年間も返済が続く、そして、月々払いが10万円となると、これは現役の時なら払えるかもしれませんが、定年退職した後はかなり難しいはずです。

 

ただ、1つ言えるのは、住宅ローンの返済は進んでいますので、月々返済額の元本と利息の内訳では、利息の方が圧倒的に少なかったりします。

 

この住宅ローンの残債1,500万円を、リバースモーゲージで借り換えをしたとすると、利息3万円だけで済みます。月々10万円は支払えないかもしれませんが、3万円の利息だけなら、何とか年金で払える可能性も高いですよね。

 

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ただ、元本を返済していませんから、1,500万円の残債は1円も減りません。これはいつ返済するのかというと、あなたが亡くなった後に「代物弁済」といって、家が銀行名義になります。そして、銀行の方で家を売却して、残っている1,500万円を回収することになります。

 

リバースモーゲージはこういう仕組みになっていますので、お子さんに家を残してあげられませんが、一応死ぬまで家に住み続けられるというメリットがあります。

 

 

4つ目は親子間売買です..

 

お子さんと一緒に住んで、家をそのまま継承するという場合には、「親子間売買」という方法があります。これは、お子さんが親御さんの残った残債の住宅ローンを組む、つまり、親の物件を子供が買うという方法です。

 

そうすることによって、名義はお子さん名義になり、お子さんが住宅ローンを返済していくという、マイホームと住宅ローンをそのまま継承することが可能になります。

 

親子間売買の場合、お子さんに家を残してあげられるのですが、住宅ローンもそのまま残ってしまうというイメージになります。

 

ただ、この方法も非常にテクニカルな部分があって、普通の金融機関ですと、親子間売買では住宅ローンを貸してもらえないケースが多いです。

 

また、低額譲渡という方法もあります。

 

低額譲渡の場合、基本的には売買という形式をとるのですが、これは普通の家の価値からするとかなり低い金額なのではないか、それは事実上、贈与ではないのかということで、税務署から贈与税を課されてしまう可能性があります。

 

なので、そうならないレベルの売買なのかという確認も必要になってきます。そういうこともあって、この親子間売買というのは、基本的には税理士の協力がないとできない案件になります。

 

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5つ目は売却完済後に住み替えです..

 

この方法の団塊の世代の方が多いです。お子さんが家に一緒に住んでくれるのなら、親子間売買で家を継承という方法もあるのですが、すでにお子さんが独立していて、今住んでいる家が広すぎるという場合に使える方法です。

 

例えば、住宅ローンの残債が1,000万円でこれが払いえない、ただ売却すると3,000万円くらいで売れるので、現金が2,000万円くらい残るというケースです。

 

この場合、4LDKとか5LDKの家を売却してしまうのです。そうすることによって、残債をなくすとともに、固定資産税と都市計画税、水道光熱費を下げることを考えるのです。

 

具体的には、家の売却後に残った2,000万円のうちの1,000万円くらいで、老夫婦2人が住めれば十分の中古の1LDKのマンションを買って、残りの1,000万円を老後資金として蓄えておきます。こういった解決策をとることも可能です。

 

団塊の世代の方ですと、やはり年金の範囲内で暮らしていかなければなりませんから、どちらかというと、残債をなくすことはもちろんですが、大きな家から小さな家に買い換えて、固定資産税と水道光熱費を大幅に下げることがポイントになります。

 

老後の生活コストを下げるという意味でも、団塊の世代の方の場合にはこういった方法がおすすめです。

 

もちろん、4LDKとか5LDKの家にお子さんが一緒に住んでくれるのなら、家を残しておく価値もあるのでしょうが、その見込みもないということであれば、家を売却して残った残債を全部なくして、残ったお金でコンパクト型のマンションを買って、一定の老後資金を蓄えるというプランがおすすめです。

 

 

賃貸に出すのはダメ?

 

実家に戻ったり社宅に入るなどしてマイホームを一旦出て、それを賃貸に出して家賃収入で住宅ローンを返済するという考え方もあります。

 

ただし、この方法には問題もあります。なぜかというと、住宅ローンというのは住むために貸したものですから、貸して家賃収入を受け取ってしまったら、その時点で住宅ローンではなくなってしまうわけです。

 

どちらかというと、不動産投資ローン、アパートローンに近いものになってしまいます。

 

実際、住宅ローンはあなたが住むために貸したのであって、不動産投資のために貸したのではありませんという、金銭消費貸借契約の違反行為になってしまうのです。

 

そして、これが発覚すると、「残った残債をやっぱり全部まとめて返済して下さい、話が違いますよね」と言われてしまう可能性があるのです。

 

なので、個人的にもこの方法は、あまりおすすめしません。ただ、やむを得ずこうした方法を取られる方もいないわけではありません。

 

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