住宅ローンの団体信用生命保険とは|フラット35・民間生命保険との違い!

 

 

住宅ローンの団体信用生命保険とは?

フラット35や民間生命保険との違い!

 

 

マンションや一戸建てを購入する場合、ほとんどの方は住宅ローンを組まれると思います。

 

その住宅ローンの返済途中で、ご主人が死亡または高度障害になってしまった場合、稼ぎ頭のご主人が亡くなられても住宅ローンは残りますので、遺された家族(奥様)が返済義務を負うことになります。

 

とはいえ、現実的には残された奥様一人で、労働して住宅ローンの返済をし、子育てまでするのは無理ですよね。実質的に住宅ローンの返済ができなくなると、せっかく購入した家を売らなければならなくなります。

 

このようなときに、残りの住宅ローンについて返済してくれるのが団体信用生命保険なのです。

 

つまり、残りの住宅ローンについて、団体信用生命保険の保険金から支払われることで、家を売らずに済み続けることができるのです。

 

しかも、住み続けていけるだけでなく、すでに住宅ローンの返済は終わっていますので、今後のローンの返済もしなくて済むことになります。

 

スポンサーリンク

 

 

団体信用生命保険と一般の生命保険との違いは?

 

マンションや一戸建てで住宅ローンを組む場合には、民間の金融機関(銀行など)から借りる場合と、公的金融機関である住宅金融支援機構から借りる場合のおおまかに2種類あります。住宅金融支援機構には、「フラット35」や「フラット35S」があります。

 

まず銀行とフラット35の借入条件と保険料の支払いについてみていきます。

 

借入条件、すなわちローンを組む条件としては、銀行では団体信用生命保険が強制加入となっています。一方、住宅金融支援機構で借りるフラット35の場合は、団体信用生命保険の加入は任意加入となっています。

 

ということで、銀行で借りる場合は、必ず団体信用生命保険に加入しなければなりませんが、フラット35の場合は入らなくてもよいということになります。ちなみに、平成20年度の加入率は91%とのことで、実際にはほとんどの方が任意とはいえ加入しているようです。

 

次に誰が支払うのかという保険料の支払いについてです。

 

銀行で借りる場合は、団体信用生命保険の保険料は銀行が支払います。これについては疑問に思われるかもしれません。住宅ローンを借りている方の保険料を、本人ではなく銀行が支払ってくれるわけですから。

 

実はその分だけ銀行の金利に上乗せされているので、実質的には銀行が損しているわけではないのです。

 

一方、フラット35の場合は、ローンを借りた本人が保険料を支払います。ちなみに、団体信用生命保険の保険料の支払時期は、年に1回住宅ローンとは別に支払うことになります。

 

スポンサーリンク

 

 

団体信用生命保険の特徴と注意点

 

銀行のローンの場合、団体信用生命保険が強制加入となっていますから、保険に入れないとそもそも住宅ローンが組めないということになります。

 

また、住宅ローンは、一般的には銀行の方が高めで、フラット35の方が低いです。これは、団体信用生命保険の保険料を銀行が支払うことから、その分が金利に上乗せされているからです。

 

一方、フラット35は団体信用生命保険は任意加入なので、入らなくても住宅ローンは組めます。

 

ただ実際には、9割の人が団信保険に加入しています。団体信用生命保険の保険料は、住宅ローンを組んでいる人が支払います。年1回住宅ローンとは別に支払うことが必要になります。

 

フラット35は一般的に金利が低くなっているので、安く住宅ローンが組めます。ただし、フラット35の場合は団体信用生命保険が任意加入ですから、これに入る代わりに民間の生命保険、例えば収入保障保険などで代用することも可能です。

 

つまり、フラット35の場合は、団体信用生命保険と民間の生命保険のどちらでも選択可能ということです。

 

 

団体信用生命保険と民間の生命保険との違いは?

 

団体信用生命保険の保険料は、住宅ローンの残高で決まりますので、ローンの残高が一番高い最初の年が最も高くなります。その後段々減っていって、最後の年が最も安くなります。20代の方でも40代の方でも保険料は同じです。

 

一方、民間の生命保険、例えば収入保障保険の保険料は年齢によって決まりますので、最初の年から最後の年まで保険料は一定となります。

 

一般的には、年齢が若い人の方が保険料は安くなります。なので、20代の人と40代の人とでは、収入保障保険の保険料には違いが出てきます。

 

 

団体信用生命保険は再加入できるの?

 

何らかの事情で途中で保険料の支払いが困難になって、団体信用生命保険を解約した場合、再び入りたいと思っても、再加入はできませんので注意して下さい。また、途中解約時の返金がないことにも注意が必要です。

 

団体信用生命保険の保険料は1年分を前払いします。例えば、1月に1年分を納めて2月に解約した場合は、11ヵ月分が保険料として残っていますが、一度払い込んだ分に関しては返金がされません。

 

スポンサーリンク

 

 

一方、民間の生命保険の場合は、再加入は可能です。ただし、年齢で保険料が決まるので、例えば少し極端ですが、20歳で家を建てて一旦保険を解約して、また30歳から再加入する場合には、30歳の年齢での保険料になります。

 

なので、当然20歳の保険料よりも上がります。また、途中で解約した場合、前払いした分があれば、その分は返金されます。

 

 

団体信用生命保険は生命保険料控除の対象になるの?

 

一般的には、年末調整の際に、年間に支払った生命保険料の証明書を提出すると、所得税の控除が受けられます。

 

ただし、団体信用生命保険の場合は、生命保険料控除の対象にはなりませんので注意が必要です。これは、団体信用生命保険の保険料は、支払っているのは銀行で、本人は支払っていないからです。

 

一方、収入保障保険に入っている場合は、本人が保険料を支払っていますから、生命保険料控除の対象になります。

 

 

まとめ

 

銀行は団体信用生命保険に強制加入です。これが住宅ローンを組む条件となっていますので、加入できないとローンを組むことができないということになります。

 

一方、フラット35は、団体信用生命保険への加入が任意となっていますので、民間の生命保険(収入保障保険など)で代用することも可能です。

 

また、民間の生命保険で代用した場合は、住宅ローンを組んだ人が保険料を支払っていますので、生命保険料控除の対象になります。

 

団体信用生命保険はローン残高で保険料が決まりますので年齢は関係ありませんが、民間の生命保険は年齢が若い人ほど保険料が安くなります。

 

それから、今、団体信用生命保険に加入していて、今後、民間の生命保険に代用することを予定している場合は、まずは生命保険の保険審査を受けて、加入できることが確定してから解約する必要があります。

 

これは、先に団体信用生命保険を解約してしまってから、民間の生命保険に入れなかったとなっても、団体信用生命保険は1回脱退すると再加入できないからです。

 

団体信用生命保険にも再加入できず、民間の生命保険にもは入れなかったら、何も保障がなくなってしまいますから注意が必要です。

 

スポンサーリンク

 

関連記事(一部広告含む)