最近、水素の健康効果に関する情報が増えてきましたが、本当のところ、現在、水素についてどこまでわかっているのだろうと思っていませんか?
いくら水素が健康に良いといっても、水素を販売している会社や、広告塔になっている芸能人が言っているだけでは信用できませんからね。あなたがそう思うのも無理ないと思います。やはり、学者や専門家にその辺のところを伺ってみたいですよね。
そこで、今回は、先日千葉テレビ『生島ヒロシの達人の道』で放映されていた「水素の達人」についてのレビューをお伝えします。
この番組では、水素の研究では第一人者と言われている太田教授が出演されていますので、現状で明らかになっている水素の効果について、理解しやすい内容となっています。
今、水素は、美容業界や医療業界で注目されています..
何といっても、活性酸素を除去してくれると言われている水素ですから、ここは水素の達人に色々な疑問を直接ぶつけてみたいところです。
そこで、今回登場したのが、日本医科大学大学院医学研究科加齢科学系専攻細胞生物学分野の太田成男教授です。太田成男教授は、当サイトでも何度も登場している、お馴染みの水素研究の第一人者ですね。
太田教授の研究成果として一番有名なのは、アメリカ医学雑誌「Nature Medicine(ネイチャーメディシン)」に論文、「体内の活性酸素を水素が除去」を発表したことでしょうか。
その後も、精力的に水素の研究を続けていらっしゃいます。この水素については、司会の生島ヒロシさんも一番注目していたとおっしゃっていました。
実際、生島さんのお父様が、53歳でガンで亡くなられ、お母様も脳梗塞で倒れられたりしていて、そういう両親を目の当たりにして、かなり健康には気を使ってきたそうです。そのおかげで、生島さんは、62歳まで大病することなく元気にこられたとか。
水素の力は本物なの?
水素というのは、酸素とか水素とか、言われていますけれど、本当にすごい力なんでしょうか?これについて太田教授は、次のようにおっしゃっていました。
「それは、本当にすごい力なんですよ。世界中でたくさん今研究されていまして、2007年に私たちが最初に論文を出したんですけれど、5年間で250以上の論文が世界中から出ているくらいなんですね。」
そして、なぜ今水素がこれだけ注目されているのかについて、次のようにおっしゃっています。
「それはやっぱり、私たち研究を始めたのが2005年なんですけれども、7年かけて、じわじわじわとやっと世の中で認めていただいたということだと思うんですね。」
「秋に一番読まれている週刊誌(週刊文春)で水素の特集をあげたら、何と2週連続ですごい反響になってしまった。」
週刊誌が取り上げたことも、水素が一躍話題となった要因のようですね。それにしても、週刊文春で2週連続1位というのはすごいですね。世間の人たちが水素に関心があるのはもちろんですが、やはり健康に関してもの凄く敏感なんでしょうね。
水素については、今、色々な情報が飛び交っていますので、ここからは、本格的に、この水素水ブームをひも解いていくことになりました。
私たち日本人は、ガンにかかる率が高いですけれど、そんな中、ガンのもとは活性酸素であると言われていますよね。
水素が活性酸素を消去してくれるというのは本当?
これについて、太田教授は、次のようにおっしゃっていました。
「水素っていうのは、昔、“すいへいりいべい”なんて覚えましたけど、一番最初の小さい分子なんです。それで、Hが2つくっついて、H2というのが水素の分子ということで働いている。」
「それは、水にも油にも溶けるという性質があって、細胞というのは外側が油で、中が水なんですね。で、水と油両方、しかも小さいですから、体の中をすり抜けるっていう性質があるんです。」
「つまり、悪いところにちゃんとたどり着いてくれるという性質があるんですね。それで、活性酸素の中でも一番強力なものをちゃんと反応してなくしてくれる、そういう性質があるんです。」
水素というのは、細胞の隅々まで到達するんですね。活性酸素種消去には、水素のように容易に生体膜を透過できるものが理想なのです。この青い丸が水素ですね。活性酸素に吸着し、消去します。
水素が効果的に酸化ストレスから細胞を守ってくれるのがよくわかります。実際には、水素というのは見えないものですが、測ることはできます。測れるからこそ研究できるわけですね。
活性酸素という名前だけを聞くと、身体に良さそうな感じがしますよね。
でも、この活性酸素が悪さをするわけです..
だから、これを除去する水素のシステムとか構造が重要になってくるわけです。この水素が活性酸素を除去する構造について、太田教授は、次のようにおっしゃっていました。
「水素の役割というのは2つあって、1つは、水素が活性酸素に直接ぶつかって消してしまうもの。水になってしまうんですね。酸素と水素が混ざって水になってしまうと。電気分解を皆さん、中学校あたりでやったことあると思うんですけれど、電気分解すると、水素と酸素がボコボコと泡が出てくる。その逆をやるわけですね。」
「あともう1つは、水素を体内に入れていると、体質が変わるというか、活性酸素を消す酵素が増えてくれるんですね。それで、体の中に今度は活性酸素を発生したり、外から入ってきた場合に、それを消してくれる力が、今度はパワーアップすると。その2段構えで水素の力というのは発揮している。」
そもそも活性酸素というのは、何でできているのでしょうか?
これについて、太田教授は、次のようにおっしゃっていました。
「活性酸素というのは、ミトコンドリアというエネルギーを作るところで、ちょっと放電しちゃうような感じなんですね。酸素と電子ですね、電気とかコンピュータとかで使う、電流ですね。あれがくっついたのが活性酸素のそもそものできた原因なんですよ。」
なるほど、太田教授の解説は、例えがわかりやすいですね。続けて、次のようなお話しもされていました。
「ちょっと複雑な話になってしまうんですけれど、今まで活性酸素というと、全部が悪者という考え方をしていたんですね。」
「昔はコレステロールも悪いとされてきましたが、最近は、これにも善玉と悪玉があるということがわかってきました。同じように、活性酸素も必要な部分も実はあって、それを私たちは、善玉活性酸素と悪玉活性酸素と呼ぶことにしたんですね。」
「で、善玉活性酸素を全部取ってしまうと、寿命が却って短くなってしまうという、ちょっと怖い話なんですけれども。」
「そこで、私の研究というのは、善玉は消さないけど、悪玉は消すには、どうしたらいいかというのが、水素の研究なんです。」
「水素はその悪玉の方だけを消して、善玉は消さないっていう性質があるんです。ですから、その活性酸素を無くすというだけじゃなくて、それをちゃんと分けて消してくれるという、これが非常に優れもんなんですね。」
水素が私たちの健康に大きく貢献してくれていることがよくわかりましたね。
水素がガンや脳梗塞を抑制してくれます..
ここで、生島さん、何と愛犬が水素水で元気になったとのこと。次のようなお話をなさっていました。
「先生、私の家には、水素水のウォーターサーバーがあって、実は、我々よりもむしろうちのワンちゃんが18歳で、2回目の脳梗塞を患っているんですよ。それでもう本当に歩けないような状況で、これはもうちょっと危ないかもしれませんって、獣医さんに言われたんですよ。」
「ちょうどそのタイミングで、水素水のサーバーが来ましたから、できるだけ、人間が飲まないでワンちゃんだけ飲ましていたんです。そしたら驚異の回復をしたんです。獣医さんがなんかあれですかって、水素水をあげたって、はぁーって、これどう思います?」
これに対して、太田教授は、次のように答えていました。
「それ、きっと本当だと思うんです。活性酸素の害というのは、色々な病気の原因なんですよ。ガンと脳梗塞って、全然違う病気ですよね。だから、ガンにはガンの原因があって、脳梗塞には脳梗塞の原因があるのですけれども、その大元にあるのは、活性酸素なんですよ。」
「ですから、水素は、ガンを抑制することもできますし、脳梗塞を抑制したり、良くなったりもします。」
「実際に、もうあるクリニックでは、脳梗塞の患者さん、人間ですね、ワンちゃんではなくて。人間の患者さんに使っているんですよ、もう。それで、ちゃんと学術論文も発表されているんです。人間の脳梗塞に使いましたと。水素の研究は、そういう段階にまで来ているんですね。」
水素は超高齢社会で健康寿命を延ばしてくれます..
日本は、すでに超高齢社会になっていて、長寿の方が非常に多いですよね。100歳を超える方も今、45,000人とかになりましたから。
こうした中、できれば自律して、健康寿命が100までとか120までとになるといいですよね。そのカギの1つとなるのが、どうやら水素のようです。この点について、太田教授は、次のようにおっしゃっていました。
「まだ100歳の方を何人も調べたことがないので、人間に当てはまるかどうかまだわからないんですけれども、私はネズミを使って寿命が延びるかどうか、そういう研究をやっているんです。」
「そうすると、例えば、高脂肪のものを食べさせるネズミは、やっぱり段々早死にしてくるんですね。人間もきっとそうだと思うんです。ところが水素水を飲んでいると、高脂肪食を食べていても、寿命が延びてしまうんですよ。」
「で、もっと良いことは、段々死んでいくわけなんですけれども、最後の行くところは一緒なんですよ。ですから、人間も長生きはしないで、長生きするまでに健康で生きられるっていうのが水素なんです。」
「ネズミに水素をやると、あるところまでいくと、みんなパタパタっと死んでいくんですね。そういう意味で、水素水を飲んだから、150歳まで生きるとか、200歳まで生きるってことはきっとないと思うんです。ですが、100歳まで皆さん、元気で生きていけるという、そういう社会になるんじゃないかなと期待しているんです。」
そして、最後に、太田教授は、あまりにも話がちょっとうますぎるので、何か本当かなと皆に思われてしまうとおっしゃっていました。ただ、高脂肪の食事を摂るマウスでも、水素水を与えると、生存率が上がるそうです。
実際、動脈硬化を発症するマウスが、水素水を飲んでいれば、それを予防できることがわかっているそうです。
→ 後編へ続く