平成16年度税制改正:サラリーマンの税金ガイド
サラリーマンの税金ガイド
教育訓練費を対象にした税制の創設

[詳 細]
・教育訓練費を対象にした税制が創設されたそうだが、これはどのようなものか?

アドバイス

これは、過去の教育訓練費の平均を上回った場合に税額控除が認められる制度です。

具体的には、どのような制度なのですか?

この制度は、青色申告法人が、その年度に損金に算入した教育訓練費の額が、その直前の2年間の損金算入教育訓練費の額の平均額を超える場合に、その超えた分の25%(その年度の法人税額の10%が上限です)の税額控除が認められるというものです。また、適用は、平成17年4月1日から平成20年3月31日までの間に開始する事業年度に適用される時限措置とされます。

この制度は、法人税だけでなく、青色申告の個人の所得税でも適用があります。個人については、平成18年から平成20年までの3年分について適用されます。

具体的な計算方法は、どうなっているのですか?

次のようになっています。

税額控除額={当年度の教育訓練費額−(過去2年度分の教育訓練費の合計額÷2)}×0.25(当年度の法人税額の10%相当額が限度)

具体的に教育訓練費とは、どのようなものをいうのですか?

この制度の対象になる教育訓練費ですが、これは、従業員の職務に必要な技術または知識を習得・向上させるために支出する費用で、必要経費(損金)に算入された金額をいいます。仮に、費用の一部を親会社など他の者から受け入れている場合には、その受入額は控除して実質的な金額にしなければなりません。

具体的には、従業員を外部に派遣する場合の教育訓練費や、講師等に依頼して自社で行なう従業員教育にかかる講師謝礼金、会場賃借料、教材費などが該当することになります。

対象にならないものはどのようなものですか?

使用人兼務役員に対する教育訓練費や、役員と特殊関係等にある従業員に対するものは対象になりません。


[関連トピック]
・民事再生法による債務免除益の課税が緩和されるそうだが、どのように緩和されたのか?

アドバイス

一定の場合には、資産の評価損益を計上して評価損を債務免除益と相殺できるようになります。また、繰越控除期間の切れた欠損金を優先して控除できることになります。

具体的には、どのように改正されるのですか?

法人が貸付金等について債務免除益を受けた場合には、原則として、その債務免除益が益金に算入されることになっています。

ただし、一定の事実が生じた場合、役員等から受けた債務免除益については、繰越控除の対象になる青色欠損金にあたらない欠損金を控除することで、結果的には益金が残らないような措置がとられています。

今回の改正では、役員等から受けた債務免除益でなくても、一定の条件を見たせば、同じような装置がとられることになります。

どのようなものが債務免除として認められるのですか?

対象になる債務免除は、民事再生法による再生計画の認可決定や、これに準ずる再建計画の合意があった場合が対象になります。

ただし、これには、その計画では適正な資産評定に基づく貸借対照表を基礎にして債務免除額が決められていることなど、一定の条件を満たす必要があります。

では、対象になる債務者には、具体的にどのような措置がとられるのですか?

次のような措置がとられます。

■資産の評価益の計上
債務者がもっている資産について、評価益および評価損の計上が行なわれます。通常、債務免除を受けるような法人の場合には、評価益よりも評価損の方が大きいですから、評価損の金額から評価益の金額を差し引いた金額が残ることになります。同じ年度に債務免除益が益金として計上されますが、結果としては、先程の残額が差し引かれることになるわけです。

■青色欠損金等以外の欠損金の控除
通常、繰越控除の対象になる青色欠損金は、その事業年度開始前7年以内のものですので、それ以前の欠損金は、控除の対象にはなりません。

しかしながら、この制度の要件に適合している場合には、債務免除益等の額までを限度に、7年前より前の欠損金を優先して損金に算入することが認められます。

※平成13年3月31日以前に開始した事業年度に生じた欠損金の繰越控除期間は、5年です。


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