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[詳 細] ・平成15年の税制改正で配当所得の課税方法が大幅に改正されたそうですが、それはどのような点ですか?
アドバイス
配当所得については、所得税法上20%の税率で源泉徴収され、他の所得と総合した上で申告、納税をするのが建前となっていました。以前は、支払を受ける配当のうち、一定のものについては、源泉分離課税を選択できることになっていて、また、少額な配当については、確定申告しなくてもよいことになっていました。
その平成15年度の税制改正前についてはどのようになっていたのですか?
国内で支払を受ける証券投資信託(公社債投資信託と公募公社債等運用投資信託は除きます。)と、投資法人の投資口の配当等から受けた配当所得についての課税方法は次のようになっていました。
●証券投資信託等の収益分配(利子所得に該当するものは除きます。)
| 源泉徴収税率 | 課税方法 | 公募証券投資信託等の収益の分配 | 15% | 源泉分離課税 | 私募証券投資信託の収益の分配 | 20% | 総合課税 | 特定株式投資信託の収益の分配 | 20% | 総合課税 |
●投資法人の投資口の配当等
| 源泉徴収税率 | 課税方法 | 特定投資法人の投資口の配当等 | 15% | 源泉分離課税 | 上記以外の投資法人の投資口の配当等 | 20% | 総合課税 |
【用語解説】 ・公募投資信託等・・・証券投資信託の設定についての受益証券の募集が、証券取引法に規定されている公募方法によるものです。 ・私募証券投資信託・・・上記以外の特定または少数の者に受益証券を取得させることを目的とした証券投資信託のことです。 ・特定株式投資信託・・・特定の株式指数に採用されている銘柄の株式にのみ投資をする、証券取引所に上場されている一定の投資信託のことです。 ・特定投資法人・・・投資信託と投資法人に関する法律に規定されている投資法人のうち、投資口の払戻しをする投資法人で、一般投資家を対象として投資口(その払戻しができるものに限ります。)の募集をする法人
それでは、平成15年度の税制改正で見直された点について教えて下さい?
次のようになりました。
■株式からの配当所得の源泉分離課税の特例の廃止 ・株式からの配当所得等の源泉分離課税は、平成15年3月31日をもって、廃止されました。
■上場株式等からの配当等についての源泉分離課税制度の特例の創設 ・平成15年4月1日以後に支払いを受ける一定の上場株式等からの配当等については、源泉徴収の税率を所得税15%・住民税5%にすることになりました。改正前は、所得税は20%でした。 ・平成15年4月1日以後5年間に支払を受ける一定の上場株式等の配当等についての源泉徴収税率については、次のような優遇税率を適用することになりました。
| 所得税 | 住民税 | 平成15年4月1日〜平成15年12月31日 | 10% | なし | | 平成16年1月1日〜平成20年3月31日 | 7% | 3% |
・平成16年1月1日以後に支払を受ける公募証券投資信託の収益の分配からの配当等と、特定投資法人の投資口からの配当等については、15%源泉分離課税の対象から除外し、さらに、その源泉徴収税率を所得税15%・住民税5%※にすることになりました。
※平成20年3月31日までは、所得税7%・住民税3%の優遇税率です。
■公募証券投資信託の収益の分配からの配当所得の分離課税等の特例の改正 ・平成16年1月1日以後に、居住者や国内に恒久的施設を有する非居住者が支払いを受ける公募証券投資信託の収益の分配からの配当等については、15%源泉分離課税の対象から除外されました。 ・また、他の配当等と同じように総合課税で課税されることになりました。
■特定投資法人の投資口の配当等からの配当所得の分離課税等の特例の廃止 ・平成16年1月1日以後に、居住者や国内に恒久的施設を有する非居住者が支払いを受ける特定投資法人の投資口からの配当等については、15%源泉分離課税の対象から除外されました。 ・また、他の配当等と同じように総合課税で課税されることになりました。
■確定申告が不要の配当所得の特例の改正 ・少額配当の申告不要の特例の対象になる配当等のうち、平成15年4月1日以後に支払を受ける一定の上場株式等の配当等と、特定株式投資信託の収益の分配からの配当等については、1回の支払金額について適用上限額を撤廃して、この特例を適用することになりました。改正前は、1回の支払金額5万円または10万円以下でした。 ・平成16年1月1日以後に支払を受ける公募証券投資信託の収益の分配からの配当等と、特定投資法人の投資口からの配当等についても、1回の支払金額についての適用上限額をつけないで、この特例を適用することになりました。
何か注意事項はありますか?
確定申告を選択した配当等は、その後、修正申告や更正の請求によって、選択の変更ができないことになっていますのでご注意下さい。
[関連トピック]
・年金所得者。
・今年、A証券会社で株式投資信託の受益証券を450万円で購入し、 その際、購入手数料として10万円を支払った。
・この株式投資信託は、主に国内株式に投資するもので、収益の分配金は年間20万円で、所得税14,000円が差し引かれていた。
・先日、この投資信託を解約したら、40万円の解約差損が生じた。
・この解約差損と購入手数料は、どのように取り扱ったらよいか?
アドバイス
ご質問の場合、株式投資信託の受益証券の収益の分配からの配当所得と解約差損との損益通算はできません。
ただし、もし、他に株式等の譲渡所得等があるのでしたら、購入手数料10万円と解約差損40万円を、他の株式等の譲渡益から控除することができます。
株式投資信託の受益証券の収益分配金からの配当等の税金はどうしたらよいのですか?
公社債投資信託以外の公募証券投資信託(特定株式投資信託は除きます。)(以下『株式等証券投資信託』とよびます。)の収益分配からの配当等は、従来は、公社債や預貯金の利子と同じように、源泉分離課税によって課税されていました。
しかし、平成15年度の改正によって、平成16年1月1日から平成20年3月31日までの間に支払われる収益の分配からの配当等については、上場株式等の配当等と同じ扱いとされました。
つまり、源泉徴収(所得税7%、住民税3%)をした後、確定申告をしないで課税関係を終わらせるか、または、確定申告をして配当控除を適用して、源泉徴収税額を精算するかを選択することになりました。
また、平成16年1月1日以後は、『株式等証券投資信託』の解約や償還によって、解約差損や償還差損が生じた場合には、それを他の株式等の譲渡益から控除できることになりました。
私の場合、解約差損を収益の分配金から差し引くことができますか?
できません。
『株式等証券投資信託』の受益証券の解約差損や償還差損を控除できるのは、あくまで他の株式等の譲渡益とされています。ですから、配当所得である収益の分配金や解約差益、償還差損と相殺する(損益通算)ことは認められません。
ご質問の場合も、株式投資信託の受益証券の収益の分配からの配当所得と解約差損との相殺(損益通算)は、認められないことになります。
他に株式等の譲渡所得がある場合はどうですか?
その場合には、解約差損の金額を他の株式の譲渡益の金額から差し引いて、株式等についての譲渡所得等の金額の計算をすることができます。
この場合、購入手数料はどうなりますか?
購入手数料については、投資信託の受益証券の取得にかかった費用になりますので、その投資信託の受益証券の取得費に含めます。
よって、この金額を含めて他の株式等の譲渡益の金額から差し引くことになります。
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