相続対策|遺産分割の特別受益・寄与分・遺言・遺留分の問題!

 

 

相続対策の遺産分割

特別受益寄与分遺言遺留分の問題!

 

 

今回は相続対策の概要についてのお話です。まず「相続」という言葉はあなたも気になったことがあると思います。相続というのは法律的に言うと、「人の死亡によってその人の権利義務が包括的に引き継がれる制度」ということになります。

 

ここで大切なことは、「人の死亡によって」というところです。人の死亡によって当然に、人が亡くなった瞬間に当然に起こるということです。それからもう1つは、その人の持っていた権利義務が包括的に、一切合切全部引き継がれるということ、包括性というところです。

 

当然性と包括性、この2つがポイントになってきます。

 

要するに、包括的にということは権利(権利というのはプラスの財産、資産のことです)も、それから義務(マイナスのことで、これは借金などもここに含まれてきます)も、これらが全部引き継がれることになります。ここがポイントになります。

 

スポンサーリンク

 

 

借金ばかりで財産がない場合の相続は?

 

ここで事例をあげて説明していきます。例えば、お母さんがいて長男と次男がいる家族で考えます。今回はお母さんが亡くなりました。すると、亡くなった瞬間にこの相続というのが発生する、包括承継というのが亡くなった瞬間に発生するということになります。

 

そうすると、まず1つの問題として、お母さんが借金ばかりだったというような場合です。例えば、1億円の借金があって財産は何もありませんというような場合です。こういった場合でも、この相続ということによって、この場合は借金の引き継ぎが生じるということになります。

 

そうなってくると、長男と次男はたまったものではありませんので、この場合の制度として「相続放棄」という制度があります。

 

ですから、先ほど述べたように、何もしなければ借金の引継ぎになってしまいますから、この場合には相続放棄という手続きを家庭裁判所にするということが必要になってきます。

 

ちなみに、この相続放棄には期間の制限があったり、あるいは放棄の前に遺産の処分をしてしまったりすると放棄できないというようなこともありますので注意が必要です。

 

 

遺産分割における特別受益と寄与分の問題とは?

 

今度は財産があるという場合について考えます。例えば、お母さんが土地を持っていた場合です。これも当然承継ですから、お母さんが亡くなることによって、長男と次男が当然にこれを引き継ぐということになります。

 

ただこの場合には、引き継いだ財産の財産分けをしなければなりません。これがいわゆる遺産分割と呼ばれる問題になります。

 

この遺産分割のときによく問題になる話として、例えばお母さんは生前、長男にだけ多額のお金を渡していて、次男は何ももらっていないというケースがあります。

 

スポンサーリンク

 

 

このような場合にも、この土地を法定相続分どおり、この場合は1/2ずつ単純に分けるということでは次男にとって不公平だということになります。この場合は、長男の特別受益ということが問題になります。

 

要するに、分け方を長男の特別利益を考慮して、この土地については次男の方が多くもらうべきだという話が出てきます。

 

一方、今の話とは逆に、例えば長男はお母さんが生きている間に多額の経済的な援助をしていたとします。それでお母さんの土地という財産の形成に寄与をしていたとします。

 

こういった場合には、遺産分割の際には長男に有利に遺産が分割されるべきだ、取り分が多くなるべきだということになります。これが寄与分といわれる問題です。

 

遺産分割に際しては、この特別受益と寄与分が問題になることがあります。

 

 

遺言の問題とは?

 

最後に遺言という問題があります。これまでの話というのは、お母さんが何も遺言してなかったような場合です。例えば、お母さんが生前に「この土地は長男にだけあげる」というような遺言をしておけば、そういった遺言も有効になります。

 

ただこの場合に、次男としてはそれで引き下がるしかないのかというとそうではありません。なぜなら、法律は遺言をもってしても奪い得ない次男の権利というものを規定しているからです。これがいわゆる「遺留分」という制度になります。

 

つまり、こうした遺言がある場合でも次男には遺留分というものがあって、この遺留分について請求できるということになります。

 

 

遺産分割の弁護士費用はいくらくらい?

 

続いて、遺産分割における弁護士費用についてのお話です。まず遺産分割における弁護士費用には3つあります。

 

1つは相談料といわれるもので、初回に弁護士に相談に行った際にかかる費用です。2つ目は着手金といって、実際に弁護士に何か頼むときにかかる費用です。3つ目は報酬金といって、最終的に手続きが終わった際に弁護士に支払う費用です。

 

相続に関する手続きについて、相談料については有料の事務所もあれば無料の事務所もあります。

 

また着手金、最初に弁護士に依頼するときにかかる費用については、現時点ではどちらかといえば、一定の金額が着手金としてかかる、有料ですという事務所も多いです。ただ着手金、最初にかかる費用は無料ですという事務所も中にはあります。

 

一方、報酬金については、事務所によっても色々ですから、ホームページで費用についてよく確認してみたり、直接弁護士に相談した際に具体的な費用について聞いてみるのがよいと思います。

 

スポンサーリンク

 

関連記事(一部広告含む)