住宅ローン特約とは?

 

 

住宅ローン特約とは?

 

 

今回は、家を買う際にほとんどの方が利用する住宅ローンの特約についてのお話です。

 

例えば、気にいった一戸建ての家が見つかって、「よし、この家なら条件がピッタリだから買おう」ということになって、売買の商談をして成立ということになったとします。

 

その場合には、買主さんから売主さんに手付金を支払って契約をする、というのが一般的です。なので、例えば物件価格が4,000万円なら手付金を400万円支払うということになります。

 

ここで少し考えていただきたいのですが、そもそも買主さんは、住宅ローンを借りて残高金を支払おうと思っているわけです。

 

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その前提として、物件が売れてしまっては困りますから、先にこの物件を買いますからということで売主さんに手付金400万円を支払って、売買契約をしてサインをして、お互いに売りましょう買いましょうという、書面ベースでの正式な約束をして、あとは住宅ローンを調達するだけということになって金策に走ることになるわけです。

 

 

もし住宅ローンが借りれなかったら手付金は?

 

ところで、もしお金が借りられなかったら、手付金400万円はどうなるのでしょうか?手付金400万円は没収になってしまうのでしょうか?

 

400万円没収になってしまったら、あまりにも悲惨ですよね。

 

それでは、銀行の審査を先に走らせておいて、銀行がこの物件に対して、例えば「手付金が400万円なら、3,600万円をあなたに貸しますよ」という内定を取り付けてから契約をすればいいのでしょうか?

 

そうなると、その間、時間が1カ月くらいかかりますから、1ヵ月間住宅ローンの審査をしているうちに、物件が売れてしまう可能性もあり、それでは元も子もないわけです。

 

これではいたちごっこになります。

 

手付金を払って住宅ローンが通らなかった場合には手付金が心配です。一方で、住宅ローンを先に当たってローンが借りられるようになって、さあ契約しよう思ったら肝心要の物件がすでに売れてしまっている、それでは今までの労力が無駄になってしまいます。

 

そこで、不動産マーケットの世界では、一般的に「ローン特約」というものがあるのです。

 

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住宅ローン特約とは?

 

住宅ローン特約というのは、今日この場で手付金を支払ってこの物件を買うのだけれど、万が一住宅ローンが調達できなかった場合、あるいは調達できたとしても希望の金額より目減りしてしまった場合、

 

もしくは調達できたとしても金利がものすごく高くなってしまった場合など、住宅ローンの内定や否決で、当初購入するための想定していた前提条件を達成できないような場合には、無条件に白紙で解約できるというものです。

 

ローン特約はローン条項とも言われますが、不動産の流通の世界ではすごく一般的なシステムです。

 

要するに、「この物件は契約するのだけれど、それは私がお金を借りられるという前提で、この物件を買います、そのために手付金も支払います」ということであって、実際にまだ内定を取っているわけではありません。

 

ですから、これから金融機関に交渉して、万が一内定が出なかった場合、あるいは不利な条件の内定になってしまった場合、そういう場合はこの話をキャンセルして、無条件でこの契約を解除できるという特別な約束をしているのです。

 

これがローン特約であり、一般的にもこうした特約が付けられています。住宅ローンを利用して家を買う場合、必ずこのローン特約というのが付きます。

 

 

もし住宅ローン特約がなかったら?

 

逆にこのローン特約を付けないと怖くて契約できません。

 

通常の売買の約束であれば、手付金を400万円支払って、○○までに残代金の3,600万円を支払いますという約束をします。この約束が果たせなかった場合は、約束違反ということで手付金は没収されてしまいます。

 

それでは困るので、「住宅ローンが調達できる前提条件でこの物件を買います」、「その前提でお金も払います」、「その前提が崩れた場合には、手付金は返して下さい」ということを契約書の中に盛り込んで契約をすることになるのです。

 

そうすることによって、買主側は支払った手付金を保全することができるのです。もちろん、予定通り住宅ローンが通れば、予定通りその物件を買えることになります。

 

反対に、売主の側から見た場合、契約は成立してもローン条項が入っていると、その住宅ローンが内定するまでの期間というのは、受け取ったお金はむやみやたらに使えないことになります。

 

最悪の場合、「住宅ローンが通りませんでした」と言われたら、返さなければいけませんからね。売主は家が売れたといって、その手付金を他に使ってしまってはまずいわけです。

 

ということで、不動産契約の中で一般的に使われている特別な約束「特約」の中でも一番有名な特約「ローン特約」についてのお話でした。

 

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