住宅ローン繰り上げ返済|期間短縮・返済額軽減シミュレーション!

 

 

住宅ローンの繰り上げ返済

期間短縮返済額軽減シミュレーション!

 

 

住宅ローンの繰り上げ返済には2つの方法があります。1つは期間短縮、もう1つは返済額軽減です。

 

住宅ローンの返済方法に、最もポピュラーな元利均等返済があります。元金と利息、これをずっと返済していくわけですが、元金が少なくなると当然利息も少なくなって、最終的には完済に至ります。

 

ここで、期間短縮と返済額軽減ですが、いずれにしても、繰り上げ返済というのは、元金(残高)を減らすものです。

 

例えば、元金が2,000万円だったものを100万円繰り上げ返済して1,900万円にするとか、そういう形になりますので、それに対する利息も減っていくということになります。

 

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まず、期間短縮の場合は、元本を減らして住宅ローンを引き直した結果として、例えば返済期間35年からどんどん減っていくことになります。つまり、最終的な完済の期間が短くなるということです。

 

一方、返済額軽減型の場合は、最終的に何歳で返済し終わるのかかというのは変わらずに、元金と利息の両方、月々の返済額が減っていくことになります。

 

 

住宅ローンの繰り上げ返済は期間短縮と返済額軽減、

どっちがいいの?シミュレーションしたら?

 

では、住宅ローンを繰り上げ返済する場合、期間短縮と返済額軽減のどちらの方法がよいのでしょうか?

 

何となく心理的には月々の返済額が減っていく方がいいような気もします。また、ライフプラン全体のことを考えると、できるだけ早く返済し終わった方がいいような気もします。期間短縮と返済額軽減、どちらにもメリットとデメリットがありそうで悩まれるかもしれませんね。

 

一般的には、理論上は、期間短縮をした方が最終的な返済し終わる期間が短くなって、利息に関してもトータルでは利息の削減効果が大きいと言われています。

 

実際にシミュレーションをしても確かにそうで、期間短縮型で利息をたくさん減らした方がお得です。ただし、以下の2つの理由から、個人的には返済額軽減をおすすめしています。

 

 

まず1つ目の理由は、月々の返済額を減らした方が生活に余裕ができるからです。

 

そして、できれば、例えば、毎月1万円返済額が減った場合には、その1万円を積立貯蓄、あるいは積立投資に回して欲しいのです。そうすると、将来への貯蓄が増えるスピードが上がりますので、1回繰り上げ返済すると、次の繰り上げ返済への余力ができるのです。

 

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2つ目の理由は、返済期間を短縮した後に、「やっぱり苦しいからまた期間を延ばしたい」と言っても、それはなかなかできないからです。

 

ちなみに、例えば、返済額軽減型を選んでどんどん繰り上げ返済をしていって、そうすると支払いがどんどん楽になっていって、最終的にはお金が貯まったからあと5年残っているけれど全部返済してしまおうというように、返済額軽減型でも期間を短くするのは簡単にできます。

 

つまり、期間を短縮するのは簡単にできますが、期間を延ばすというのは難しいので、柔軟に返済できるという意味では返済額軽減をしながら、最終的に全部返せそうになった時に一気に短縮してしまえばいいということです。

 

要は、返済額軽減で繰り上げ返済しながら、最後だけ期間短縮を使うというイメージです。繰り上げ返済は、この方法が一番柔軟性があります。

 

ただし、この方法のデメリットとしては、「お金に余裕ができると全部使ってしまう」という人には向いていないということです。

 

そういった方は、毎月の給料天引きのような形で積立投資や積立貯蓄を利用することをおすすめします。そうすれば、せっかく返済が減った分を無駄遣いしてしまうということもなくなるはずです。

 

 

返済額軽減は返済期間が残り何年目くらいまで?

シミュレーションした結果は?

 

先ほど、最後の5年くらいは期間短縮にすればいいということでしたが、実際には返済期間が残り10年を切ってくると、期間短縮でも返済額軽減でもどちらも大差ありません。

 

また、最初の10年間は住宅ローン控除が使えるケースが多いので、あまり無理して繰り上げ返済しなくてもいいと思います。

 

住宅ローンの返済も10年も経つとある程度見えてきますので、その辺りから繰り上げ返済を返済額軽減で検討するのがおすすめです。そして、10年経過後から20年経過後くらいの間が、繰り上げ返済を考える、あるいは実行するには良い時期だと思います。

 

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ということで、今の低金利が続くようなら、返済当初10年間は繰り上げ返済をしないで住宅ローン控除の枠をしっかり使い、返済10年目から20年目の間に返済額軽減で繰り上げ返済をして、残り10年を切ったら最後は全額返済して返済額を一気になくしてしまうがおすすめです。

 

 

繰り上げ返済の期間短縮と返済額軽減の

具体的なシミュレーション!

 

ここで、繰り上げ返済の期間短縮と返済額軽減の具体的なシミュレーションをしてみます。

 

例えば、借入金額3,500万円、金利2%、返済期間35年、元利均等返済の条件で、10年経過時に200万円、20年経過時に200万円、2回に分けて繰り上げ返済するとします。ちなみに、元利均等返済というのは、毎月の返済金額が一定の返済方法です。

 

繰り上げ返済は、前述のとおり、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類から選ぶことができます。どちらを選択するのかによって、支払総額に結構大きな差が出てきます。

 

まず返済額軽減型というのは、繰り上げ返済をすることによって、月々の返済額が少なくなっていくものです。

 

一方、期間短縮型というのは、繰り上げ返済をすることによって返済期間が短くなる、その代わり月々の返済額は、繰り上げ返済前と後とで変わらないものです。

 

では、どちらの方がお得なのでしょうか?結論から申し上げますと、前述したとおり、期間短縮型の方がお得になります。

 

それでは、返済額軽減型からシミュレーションしてみます。まず繰り上げ返済をしなかった場合の支払総額3,500万円を35年間返済していくと、支払総額は48,692,600円になります。

 

月々の返済金額は115,900円です。元利均等返済方式なので、毎月115,900円35年間返済していくと、最終的に48,692,600円になるということです。

 

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この支払総額が繰り上げ返済をすることによって減ります。

 

どれくらい小さくなるのかというと、返済額軽減型で10年後に200万円、20年後に200万円繰り上げ返済すると、支払総額は47,835,600円になります。月々の返済額は、1年目から10年までは115,900円で上記と同じです。

 

ところが、11年目から20年目は107,400円に、21年目から35年までは97,500円になります。これが、返済額軽減型の繰り上げ返済になります。なので、400万円(200万円×2回)繰り上げ返済すると、トータルで85万円くらい支払総額が少なくなります。

 

次に、期間短縮型でシミュレーションしてみます。

 

期間短縮型なので、400万円繰り上げ返済することによって支払期間が短くなります。返済期間35年がどれくらい短縮されるのかというと33年になります。つまり、2年短縮されます。また、これにより支払総額はどうなるのかというと46,990,400円になります。

 

これを先ほどの返済額軽減型の47,835,600円と比較すると、期間短縮型の方が845,200円(46,990,400円−47,835,600円)少なくなっているのがわかります。

 

ということで、同じように400万円繰り上げ返済するのでも、期間短縮と返済額軽減のどちらを選ぶのかによって、約85万円もの差が生じてくることがお分かりいただけたかと思います。

 

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