遺言書は作成すべき?遺産がなくても?子供のいない夫婦でも?

 

 

遺言書は作成すべき?

遺産がなくても?子供のいない夫婦でも?

 

 

よく「ウチには財産という財産はないんだけれど、それでも遺言書は必要ですか?」と聞かれます。

 

ただ、よくよく聞いてみると、財産がないといっても、そんなに滅茶苦茶多いわけではないけれども、そこそこにはあったりします。そして、そういった限られた財産ですと、むしろ分けるのに苦労するというのが事実です。

 

遺産がたくさんあればその分け方も色々あるのでしょうが、少ないだけに却って分け方に困ってしまうというケースも実際には多々あるのです。実際のトラブルを見ても、いわゆる財産がそれほどない人の方が相続争いになっているケースが多いくらいなのです。

 

人数的にこちらの方が多いということもありますが、統計的にもそういった数字が出ています。

 

ということで、財産がウチにはないから遺言書は作らないというのは誤りだということです。財産がなくても、実際にそこには争いが起きているのだということを頭に入れておいて下さい。

 

スポンサーリンク

 

 

子供1人でも遺言書を作成すべき?

 

例えば、夫婦と子供1人の3人家族の場合、遺言書は必要でしょうか?

 

通常なら、夫婦と子供1人ですから、相続争いも起こりそうにありませんし、遺言書はいらないのではないかと考えがちです。ですが、こうしたケースでも、実は遺言書を書いておいた方が良い場合があります。

 

例えば、奥さんと旦那さんの仲があまり良くない、ただし、今更離婚ということもない、というケースです。

 

この場合、奥さんとしては、もし自分が先に亡くなった場合、夫に自分の財産がいくのが嫌だと思っていたとします。このようなときに遺言書で「もし私が早く亡くなった場合は、私の財産は夫にいくのではなくて、全部子供にいくようにしたい」とするのです。

 

また別のケースとしては、例えば、母親と子供の関係が非常によくない場合です。この場合、もし遺言書がなければ、父親が亡くなった時に母と子で話し合いをしなければなりません。母と子は仲が良くないわけですから、この話し合いはうまく出来そうにありませんよね。

 

こうした母と子の話し合いの機会を減らすために、遺言書を作成しておくというのも1つの方法になります。

 

ということで、家族構成がたとえ3人であっても、何を望むのか、どういったことが想定されるのか、ということを考えた時には、やはり遺言書が合った方が良いということになります。つまり、「ウチは子供1人だから遺言書なんていらない」ということはないわけです。

 

 

子供のいない夫婦でも遺言書を作成すべき?

 

子供のいない夫婦は、できるだけ早い時点で遺言書を書いた方がいいです。それはなぜかというと、例えば旦那さんが亡くなって相続が発生した時に、相続人になるのは奥さんがいれば奥さんが必ず相続人になりますし、お子さんがいればお子さんも相続人になります。

 

スポンサーリンク

 

 

もし子供がいないということになると、次は夫の親にいってしまいます。ただ、夫がかなりの年齢になっている場合には、両親はすでに亡くなっているということもよくあります。すると、次は夫の兄弟姉妹にいってしまいます。

 

ですから、夫の両親にいくのはまだいいとしても、兄弟姉妹にまで遺産がいってしまうのは、普通はあまりそこに必要性を感じないと思います。そうすると、全部奥さんにあげたいとか、別の他の人にあげたいとか、そういったことが遺言書を作成すればできます。

 

ということで、子供のいない夫婦の場合、亡くなった側の兄弟姉妹に遺産がいくよりも、よりベターな人に財産が回っていくように遺言書を作成しておくことをおすすめします。

 

遺言書を作成しておかないと、いざ相続になったら、滅多に会わない兄弟姉妹と話し合うことになってなかなか話がまとまらないとか、思いもしないところへ遺産がいってしまうとか、そいうことにもなりかねませんからね。

 

 

遺言書は作成すべき?遺産がなくても?

子供のいない夫婦でも?まとめ

 

遺言書を書かなければいけないと考えている人は比較的多いのですが、実際に書く人というのはまだまだ少数派です。そこで、なぜ遺言書を書かないのか聞いてみると、大きく2つの理由に分かれます。

 

まず1つ目の理由は、「ウチには財産と呼べるほどの遺産はない」というものです。

 

でも、この理由は本当なのでしょうか?実際に遺産の多い少ないを見てみますと、実は遺産の少ない人の方が相続のトラブルは起きているのです。

 

遺産の多い人というのは、すでに遺言書を作っていたり、色々と対策をされていることもあって、思ったほどではないのです。

 

スポンサーリンク

 

 

一方、遺産の少ない人というのは、遺言書を作るなどの対策をしていませんので、逆に色々なトラブルが起きやすい状況になっているのです。ですから、まず遺言書が必要かどうかは、遺産の額ではないということです。

 

 

2つ目の理由は・・・

 

「ウチは兄弟が仲が良いからそんなものは必要ない」というものです。

 

もちろん、日常的には確かに仲が良いのだと思いますが、相続となりますと、やはりそれなりのお金が動くことになります。そうなると、本人たちの自己主張もありますし、なかなか話がまとまらないということもあります。

 

また、遺産として「あれが欲しい、これが欲しい」という思いも、具体的なところで違ってきたりします。さらに、配偶者です。「この機会にもっともらっておいた方がいいんじゃないの」と意見される人もいます。

 

それから、過去の経緯もあります。「あの人はこういう人だから」とか「あの時こうしたから」など、そういった問題です。あるいは親との同居、介護、医療の問題です。

 

この辺りを色々と面倒見たので、こうしたところも考えて欲しいというケースもあります。家を建てる時に、資金援助をしてもらったとか、そういったこともあります。

 

こうしたことを全て色々なことを考えて、総合的に公平に分けるというのはなかなか難しいところがあります。

 

ですから、なかなか話がまとまらないわけです。そこで、遺言書を作成することをおすすめしているのです。遺言書を作っておけば、ある程度内容が明確になりますから、そういった相続争いやトラブルを回避することができますからね。

 

スポンサーリンク

 

関連記事(一部広告含む)