相続人と被相続人の違いと法定相続人の範囲!

 

 

相続人被相続人の違いと

法定相続人の範囲!

 

 

今回は、相続について最低限知っておきたい「相続人」と「被相続人」の違いについてのお話です。映画やドラマの世界でも、相続人というタイトルの作品が数多くあったりしますので、あなたも「相続人」という言葉自体は聞いたことがあると思います。

 

ただ、あらためて相続人と被相続人の違いについて説明して下さいと言われたら、意外と「どっちがどっちだっけ?」と迷ってしまうかもしれません。

 

 

相続人と被相続人の違いは?

 

相続人というのは、わかりやすく言うと、財産をもらう人のことです。財産をもらう人は1人とは限りませんので、財産をもらう全員の人のことを相続人と言います。一方、「被」が付いている相続人、被相続人というのは、財産を失う人、亡くなる人のことを言います。

 

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まずはこの2つの言葉の違いを覚えて下さい。その上で、被相続人とは誰なのかというと、子供に対する被相続人は親(父or母)になります。

 

また、相続人とは誰なのかというと、例えば、父と母がいて子供が2人いる家族構成の場合は、子供2人が相続人ということになります。

 

 

法定相続人の範囲は?

 

相続人というのは、どこの範囲のどの人たちまでを相続人と呼ぶのか、相続人になり得るのか、これは意外と複雑だったりします。では、誰が相続人になり得るのでしょうか?

 

例えば、父と母がいて子供が3人(長男、次男、長女)いるとします。この5人家族で父が亡くなった場合、相続人は母と子供3人になります。

 

これは民法という法律の中で規定されています。それが決まっていないと争いになってしまうので、法律でこれが決められているのです。

 

なので、このケースの場合は、母と子供3人全員が相続人ということになるのです。この辺りまでは、一般常識でもご存知の方が多いと思います。

 

 

法定相続人の範囲を事例で考えてみよう!

 

では、次のようなケースはどうでしょうか?

 

例えば、父が亡くなる前に長男が亡くなっていたとします。長男は結婚していて妻がいます。妻との間には子供がいます。また、次男も結婚していて子供がいます。長女も結婚していて子供がいます。このような家系だった場合、相続人はどうなるでしょうか?

 

このようなケースについても、民法では詳しく規定しています。少し複雑になってきますので、こうなると「一体誰が相続人なんだろう」となってしまうかもしれませんが、これは一つひとつ相続人になり得る人を覚えて下さい。

 

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このケースの場合ですと、母は同じく相続人です。また、次男も長女も相続人です。もし亡くなっていなければ、長男も相続人になります。

 

ただ、長男が亡くなっていますので、その場合相続はどうなるのか、母と次男、長女の3人なのか、それとも長男の妻にいくのか、あるいは長男の子供にいくのか、もしくは長男の妻と子供にいくのか、これは少し迷ってしまうところだと思います。

 

 

ポイントは直系家族!

 

相続を考える場合に重要なのは、直系家族ということになります。直系ですから、結婚とは関係なく直系のつながり、これをまず軸に考えていきます。

 

そうすると、直系のつながりということで考えると、父から見た場合、長男の妻というのは直系ではありませんよね。結婚によって家族になりましたが、直系ではありませんので、長男の妻は外されます。

 

一方、長男の直系になる長男の子供というのは、相続人になり得ます。これは、もし長男が生きていたのであれば、長男に父の財産がまず相続されて、今度は長男が亡くなった時に子供に相続されるという考え方です。

 

ところが、このケースのように、たまたま順番が先に長男が亡くなってしまったが故に、財産がいかなくなるということになると、これは不公平になってしまいます。

 

ですから、これを法律用語で「代襲相続」というのですが、父が亡くなった時点で長男がすでに亡くなっていて、その直系の子供がいるのであれば、これは直接子供が相続人としてあげようということになっているのです。

 

父から見れば孫になりますが、この制度を代襲相続と言います。これは民法に規定されています。そうすると、このケースの場合の相続人は、母と次男、長女、長男の子供ということになります。

 

 

相続人と被相続人の違いと

法定相続人の範囲!まとめ

 

相続の場合は直系で考えますから、誰がどう結婚してようが、基本的には関係ありません。

 

前述のケースでは、長女の夫も除外されますし、次男の妻も除外されます。直系ではありませんからね。父から見た孫は相続人になる可能性がありますが、次男と長女は生きていますので、孫にまでは及ばないということになります。

 

ただし、長男の場合は先に亡くなっていますから、代襲相続が発生して父から孫に直接相続権が与えられるということになります。

 

今回は、相続における少し家計が複雑だった場合の事例で、代襲相続が発生するケースを紹介しました。まだまだ色々なイレギュラーなことはありますが、一つひとつ押さえていっていただければと思います。

 

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