会社役員の住宅ローン借り換え
赤字決算でも審査に通る方法とは?
よく会社を経営されている役員の方から、赤字決算のために住宅ローンの借り換えができないという話を聞きます。
実際、赤字決算が1期でもあると、住宅ローンを貸してくれない銀行は多いです。ただ、やり方次第では、赤字決算があっても住宅ローンの借り換えができる可能性があります。そのポイントは3つです。
1つ目のポイントは、赤字決算があっても貸してくれる可能性のある銀行を探すことです。
「そんなところあるの?」と思われるかもしれませんが、金融機関の中には、「赤字決算があっても貸しますよ」というところがあります。もちろん、必ずということではありません。
ただし、住宅ローンの審査というのは、赤字決算であるかどうかを見ているのではなくて、総合的に見ています。色々な審査の要素があって、その中の1つが赤字決算かどうかということなのです。
全体を見た中で、「あなたの会社は赤字決算であるけれども、総合的に色々と判断すると貸せますよ」と言ってくれる銀行も中にはあります。ですから、そういった銀行をまずは探すということになります。
2つ目のポイントは、今現在の当期の経営状況がどうかということです。
例えば、過去3年赤字決算だったとします。でも、今現在は黒字になりつつある、改善しているということを見せられる、これが大きなポイントになります。おそらくあなたの会社も、試算表というものを何ヵ月かごとに出していると思います。
この中で、しっかりそういったものが見える、また、そういったものを金融機関に見せられると借りられる可能性が高まります。銀行は、過去はもちろんですが、今後きちんと返済できるか、ここを重要視しますので、ここがポイントになってくるのです。
3つ目のポイントは、今後の事業計画です。
前述のとおり、銀行は今後きちんと返済できるかを重要視しますので、今後の事業計画が重要になってくるのです。
例えば、「今までは赤字でしたが、新たな取引先があってそこと契約をしたので、当期中から、あるいは来期から売上げがこのように伸びる計画になっています」といったものや「これまで取引していた会社だとどうしても赤字が続いてしまうので、黒字が出るような取引先とだけ取引をしていくことにしました。
その計画はこうです」といった事業計画を、きちんと銀行に見せられるようにしておきます。これがあると、非常に審査に有利になります。
具体的な事例は・・・
住宅ローンの借り換えで、月々の返済額を何とか減らしたいということで、相談に見えた方の事例です。相談者は60代の会社役員の方だったのですが、今現在の住宅ローン残高が約1,200万円、返済期間は残り16年、金利は4.6%でした。
お話しを伺っていると、3期中2期赤字があったということでした。そして、ご自身でも何ヵ所か金融機関に申し込みをされたけれど断られてしまったとのことでした。
この方の場合は、まず赤字決算があっても貸してくれる金融機関を絞り込んでいきました。それと同時に、今現在きちんと改善していることを示す現在の試算表を付けました。
かつ、新たな取引先との企画が進んでいたので、その企画書や新たな取引先の情報なども入れて、事業計画書というものをきちんと付けて金融機関に提出しました。
さらに、この方は生命保険の積み立てで資産をしっかり持っていたので、こういったものもありますというものも付けました。
このようにして、住宅ローンの借り換え審査に臨んだのです。そうしましたら、無事に住宅ローンの借りの審査に通り借り換えができました。その結果、月々の返済額は、約9万円から約7万5千円に減りました。
また、支払総額については、借り換えしなかったら約1,660万円支払うはずだったものが、借り換えによって金利が下がり約1,350万円に減りました。借り換えには諸費用がかかりますが、それを差し引いても最終的には約300万円近く借り換えの効果が出たということです。
このケースのように、たとえ赤字決算があったとしても、住宅ローンの借り換えができる可能性はあります。ぜひあきらめずにチャレンジしてみることをおすすめします。
会社役員の住宅ローン借り換え!
赤字決算でも審査に通る方法とは?まとめ
赤字決算がある会社役員の方でも、住宅ローンの借り換え審査に通る方法として、3つのポイントがあります。
1つ目は、借り換えの時に赤字決算があっても借りられる金融機関があるので、まずはそういった金融機関を探すということです。
2つ目は、現在、当期、今の状況は改善されています、黒字化しますというものがきちんと見せられることです。3つ目は、今後の事業計画をしっかり付けることによって、きちんと売上げが上がる、利益が出るということを見せるということです。