フラット35からフラット35への借り換え!ダブルフラット住宅ローンとは?

 

 

フラット35からフラット35への借り換え

ダブルフラット住宅ローンとは?

 

 

住宅金融支援機構が2015年の4月から、ダブルフラットという商品を出しています。

 

実はかなり以前からフラット35というのは出ていて、その貸出総額は10兆円くらいになるのですが、過去のフラット35は金利が高いものもあって、これを借り換えたいというニーズがありました。

 

以前からフラット35というのは、貸した後、そのまま住宅金融支援機構というところが証券化をして、それを生命保険会社や銀行、機関投資家の方々に販売しています。

 

実際、住宅ローンが返ってくれば、住宅金融支援機構にお金が返ってくるのではなくて、投資家の方々のところに返っていくということになるのです。

 

なので、ある意味、高い金利で借りている人たちが、金利が低くなったから借り換えるというのは止める必要はないわけです。つまり、借り換え自体は行いやすい仕組みになっているということです。

 

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ちなみに、アメリカの公的な住宅ローンというのはそうなっていて、自由に期限前弁済をしてもいいということになっています。

 

リスクを1つの金融機関が自社のバランスシートの中だけで取るのは大変ですから、これを証券にしてマーケットに出すことによって、より高度な投資について知識を持った機関投資家がこれを購入して、マーケットの中で売ったり買ったりすることのできる商品になっているのです。

 

つまり、機関投資家が色々な手段を駆使して、期限前リスクに対応しているということです。日本でもすでにこうした仕組みは取られています。

 

 

フラット35からフラット35への借り換えはできるの?

 

もともとフラット35というものは、自由に借り換えても構わない商品です。ですから、借り換えるに当たっては、当然、今のフラット35で前のフラット35を借り換えても構わないのです。

 

ただそうはいっても、35年の住宅ローンをまた35年の住宅ローンにして延長するということはできません。

 

返済期間35年の住宅ローンを10年目で借り換えるのであれば、残りは25年ですが、今のフラット35で借り換えます。なので、今金利が低くなっているのであれば、金利を低くすることは可能です。この借り換え自体は、以前から認められたものになります。

 

 

ただこれだけですと、

あまり上手な使い方とは言えません…

 

今、フラット35を借りている人は、始まったのが2000年に入ってからですから、まだ50歳くらいにしかなっていません。ですから、利用されている皆さんは、およそ10年くらい経ったところでマイナス金利時代に突入したということです。

 

そして「借り換えをしてみようかな」とか「でもせっかく住宅金融支援機構から借りているのだから、もう一度住宅金融支援機構で借り換えしたいな」と考え始めるわけです。

 

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ただ、家を買った時、例えば、子供が小学校に入ったくらいで、「この子のために勉強部屋を作ってあげたいな」と考えて家を買っているときというのは、「自分たちが退職後はどうするのか」などについてはあまり考えていません。何となく勢いで買っているからです。

 

特に今50歳くらいの人がフラット35を借りた時期というのは、2001年から2006年の第1期ゼロ金利時代でした。この時に、25年だった住宅ローンを35年に延ばし資金負担も減るようにしたことから、多くの人がこの住宅ローンを借りて家を買ったのです。

 

今、新規住宅着工件数は80万戸が達成できるかということで悩んでいますが、当時は年間120万戸という驚くような数の家が建ったのです。これをフラット35が支えたのです。

 

こうした方々が勢いで、買う時には金利も安いし買おうと思ってフラット35で住宅ローンを組んだわけですが、家を買って50歳になってみると、そろそろ自分の職業人生が終わるということを想像することができるようになってきます。

 

およそ男性は老眼が始まると、自分が老いるということについての具体的なイメージを持つことができるようになると言われています。

 

女性はもう少しはっきりしていて、更年期に差し掛かってくると、自分のセカンドライフというものについて、より具体的に考えるようになります。

 

この頃からが、1つの切り替え期ということになるのです。

 

前述した第1期ゼロ金利時代に、フラット35で住宅ローンを借りた時の平均借入年齢を調べてみると、36歳、37歳ということでした。ただ、この年齢層の方は実は少なくて、実際には30代くらいの人と40代くらいのところに集中しているといった感じでした。

 

そこからおよそ10年が経過していますので、およそ40代後半から50代中盤くらいに差し掛かっている人が多いといえそうです。そうすると、まさにこれからどうするのかということになります。

 

ちなみに、40代で借りていても、35年返済の住宅ローンを組むと最終返済年齢は最初から75歳です。

 

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これについてほとんどの人が

わかっていなかったことなのです..

 

前述のとおり、住宅ローンが35年返済になったのは2000年頃からですから、それより以前の人たちの住宅ローンは25年だったのです。そして、現在、住宅ローンを完済している人たちも返済期間が25年だったので、60歳とか65歳で完済されています。

 

つまり、35年の住宅ローンは2000年頃から始まったわけですから、完済できる年齢にまだ誰もなっていないのです。

 

今何となく住宅ローンは定年頃に完済できるようなイメージを持っていますが、それはたまたま40歳くらいで返済期間が25年の住宅ローンを組んだ人が返済できているというだけです。

 

40代で35年の住宅ローンを組んでしまった人が60歳になって定年になり、定年延長をしてもらって65歳、その時点でまだ10年くらい住宅ローンの返済が残っているという状態になっているのは、まだ誰の現実にも起きていないので見えていないのです。

 

また、借りる時には、そんなに深いことは考えていません。

 

そういったことが、50代になってようやく漠然とわかってきたということなのです。ただ、これが社会問題になるのはまだ先です。実際には、今そうなかと思っている人が社会問題の種になる人であって、これからあと10年くらい経たないと社会問題にはなってきません。

 

 

実は住宅金融支援機構も、

そこを非常に心配しています..

 

経済対策で35年返済の住宅ローンを貸したのはいいのだけれど、再雇用の期間が終わった65歳で年金をもらい出した後、月々9万円とか10万円の返済をしていくという生活が10年続く、本当に大丈夫だろうかと心配しているのです。

 

そこで借り換えを認めるということに、もう1つ工夫を加えたのです。これが2015年に出されたダブルフラットなのです。

 

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ダブルフラットなどというと難しそうですが、中身は簡単です。

 

要は、35年の住宅ローンを1本と、20年以内に終わる「フラット20」の2本を合わせて借りられるようにしたというだけです。ちなみに、フラット20というのは、フラット35のうち、15年以上20年以下の借入期間を選択する場合にいいます。

 

つまり、「フラット35+フラット35」「フラット35+フラット20」「フラット20+フラット20」という借り方ができるようになったということです。

 

住宅金融支援機構というのはガチガチンの制度の中でしか動けないため、こうした借り方は以前はできませんでした。家が2軒あれば、2軒分の住宅ローンを借りることができたのですが、家1軒で住宅ローンを2口借りることはできなかったのです。

 

 

フラット35からフラット35への借り換えを!

家1軒で2口のフラットを借りるメリットは?

 

それは、もしそういったことが可能なら、フラット35とフラット20という20年以内の長さのフラットでは、0.3%くらい金利が違ってきます。当然、返済期間が短い方が金利が低いです。

 

そこで、これを2口にして合わせることによって、今75歳まで続く住宅ローンを75歳まで続く1口目のローンと、多少返済額は増えるけれど60歳とか65歳までに完済する「フラット20」で借りる2口目のローンとに、分けて借り換えるのです。

 

こうすることで、例えば、今10万円返済している人が、60歳とか65歳くらいまでは12万円返済しなければいけなくなるけれど、それを過ぎたらフラット35しか残らないので後は5万円くらいしか返済しなくていいようになります。

 

これだけの方法ですが、この方法を使って今借りているフラット35をダブルフラットに借り換えれば、かなりのメリットを受けられます。

 

2001年から2006年はゼロ金利時代と言われていますが、それでも住宅ローン金利そのものは2.5%〜3%くらいの固定金利でした。

 

これを今は1%台になっているフラットで借り換えるわけですから、当然に金利効果が出ます。しかも、金利効果が出るので、2つに分けて半分は返済期間を短くしていますが、負担がそれほど大きくなりません。

 

この方法なら、後で楽になる借り換えが可能です。国としてこうした工夫を積極的にやっているのです。

 

ダブルフラットとは、「35年返済で70歳以降まで借りている人は、同じ住宅金融支援機構で借り換えができますので、それに借り換えて下さい」と「借り換えたい方はどうぞ」、とこうした趣旨で用意された商品なのです。

 

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