日銀短観とは|スイスフラン/南アフリカランドFX為替レートの特徴!

 

 

日銀短観とは?

FX為替レートの特徴!

 

 

日本円の傾向を知るうえで、「日銀短観」や「全国消費者物価指数(除生鮮)」などの経済指標は外せないわけですが、その中でも、マーケット参加者が最も注目をしているのが「日銀短観」になります。

 

日銀短観の正式な名称は、「全国企業短期経済観測調査」と言います。

 

これは、日銀が年4回、民間企業1万社以上にアンケート調査を行って、それを集計して発表したものです。そして、この結果をもとにして、日銀は現在の景気状況を認識し、金融政策に反映させていくのです。

 

 

なぜ日銀短観が注目されるの?

 

では、なぜ日銀短観がこれほど注目されるのかと言えば、次のような理由から、日本経済の現状を示す速報性が高いと考えられているからです。

 

■アンケートの回収率が高いこと
■アンケートの発送から回収まで短期間(およそ1か月)で行われること

 

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また、「全国消費者物価指数(除生鮮)」も重要な経済指標です。というのは、この指標は、消費者の物価を数値化したものなのですが、日銀が物価動向を見る上で、特に重視しているからです。

 

特に注目されるのは、変動の激しい生鮮食品価格を除いた(コア)指数になります。日銀の政策目標というのは、経済動向だけでなく、物価の安定もありますからね。

 

ちなみに、日銀の物価の安定基準というのは、消費者物価指数(除生鮮)が前年比で2%以下のプラス領域と規定しています。なので、もしもそこから逸脱する場合には、日銀が金融政策を変更する可能性があるとみておくとよいと思います。

 

<日本の情報>
■首都:東京
■人口:約1億2,700万人
■面積:377,930平方キロメートル
■主な輸出品:自動車、一般機械、電気機械
■主な輸入品:鉱物性燃料、電気機械、化学工業生産品
■主な貿易相手国
・輸出:米国、中国
・輸入:中国、米国、サウジアラビア

 

日本の特徴としては、GDP規模は世界第3位であり、日本経済は外需依存が高いことが挙げられます。また、主な輸出先である米国や中国経済の動向が日本経済にも影響を及ぼします。ちなみに、日本円は、世界的に見ても代表的な低金利通貨と言えます。

 

日本の中央銀行はBOJ(日本銀行)ですが、金融政策決定会合は、総裁1名、副総裁2名、審議委員6名の合計9名による多数決によって決められます。

 

金融政策の発表時間は決まっていませんが、会合終了後に発表され、総裁が記者会見を実施します。日本の為替介入については、決定権は財務相にあります。なので、実際の為替介入は日銀が行うわけですが、それは財務相の指示に基づいて行っているのです。

 

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スイスフランのFX為替レートの特徴は?

 

スイスフランの動向を探る上では、前年比の消費者物価指数が特に重要になります。しかも、消費者物価指数がマイナスになったときには、特に注意が必要になります。

 

マイナスになるということは、物価が下落している、すなわちデフレの懸念を示しているわけですからね。物価が下落してデフレ懸念が強まれば、当然、為替介入への警戒感が高まってくるわけです。こうしたことがスイスフランの傾向をつかむ上では重要になってくるのです。

 

ちなみに、SNB(スイス国立銀行)は、特に対ユーロでのレートを重視しているようです。

 

これは例えば、2009年11月に当時のジョーダンSNB理事が「ユーロは最も重要な通貨だ」と発言していることなどからも伺うことができるわけです。よって、前年比の消費者物価指数に注意することが、SNBの動向を見る上では最重要と言えるのです。

 

<スイス情報>
■首都:ベルン
■人口:約770万人
■面積:41,284平方キロメートル
■主な輸出品:化学品、機械と電気・電子機器、精密機械・時計・装身具
■主な輸入品:化学品、機械と電気・電子機器、金属・金属製品
■主な貿易相手国
・輸出:EU
・輸入:EU

 

精密機械のイメージが強いスイスですが、ほとんどの企業が専門分野を極めた中小企業です。

 

これらの企業が大量生産ではなく、高品質・特殊製品の製造を得意としているわけです。また、地理的な関係もあり、EUとの結びつきも強くて、スイスの輸入のおよそ80%、輸出のおよそ60%が対EUとなっています。

 

スイスの中央銀行は、SNB(スイス国立銀行)ですが、総裁1名、副総裁1名、理事1名で構成されています。

 

これらの委員は、スイス連邦議会により任命されます。また、これらの委員で構成される金融政策委員会は、原則として四半期に1度(3、6、9、12月)に開催されます。

 

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スイスはインフレ目標を採用していることから、SNBがその政策運営に当たっており、為替介入もSNBの判断で実施されます。具体的には、消費者物価指数が前年比で+2%以下となることを目指しています。

 

 

南アフリカランドのFX為替レートの特徴は?

 

アフリカ諸国で唯一OECD(経済協力開発機構)に加盟しているのが南アフリカ共和国になります。

 

南アフリカ共和国は、サハラ以南の国のGDPのおよそ30%を占めていると言われていますが、FX取引に関して言えば、高金利通貨ということの方がよく知られているかもしれません。

 

この南アフリカで特に注目したい経済指標として、「消費者物価指数」があります。というのは、南アフリカの中央銀行であるSARB(南アフリカ準備銀行)は、金融政策を実施する上で、インフレターゲットを採用しているからです。

 

具体的なターゲットとして、前年比で消費者物価指数が3〜6%の範囲になるように政策運営を行うことを目指しているわけです。なので、消費者物価指数を見れば、SARBの金融政策をある程度予測することができるのです。

 

それから、経済指標以外では、南アフリカ共和国は資源国として有名です。実際、世界有数の金(ゴールド)や貴金属、鉱物資源などの産出国ですから。

 

こうした資源国の特徴として、金価格や資源などの商品価格が経済に及ぼす影響が大きいということがありますので、注意が必要になります。

 

南アフリカランドの動向をつかむ上では、商品価格は非常に重要になってきますので、ぜひ覚えておくと役に立つと思います。

 

<南アフリカ情報>
■首都:プレトリア
■人口:約4,800万人
■面積:1,221,037平方キロメートル
■主な輸出品:貴金属・貴石等、卑金属・非金属製品、鉱物性生産品
■主な輸入品:一般機械・電気機械、鉱物性生産品、輸送機械
■主な貿易相手国
・輸出:米国、日本、ドイツ、イギリス
・輸入:ドイツ、中国、米国、日本

 

南アフリカといえば金(ゴールド)というイメージがありますが、こうしたこともあって、商品価格や地理的な関係から欧州経済の影響を受けやすいです。

 

南アフリカの経済はどうなっているのかと言いますと、常に輸入が輸出を上回っている状況で、経常赤字は高水準にあったりします。

 

また、海外からの証券投資流入への依存度も高くて、もし株式市場などから海外勢が撤退したりすると、この国の経常赤字に対するファイナンスの問題に直結してきますので、やや注意が必要と言えます。

 

南アフリカの中央銀行はSARB(南アフリカ中央銀行)であり、総裁1名、副総裁3名、政策委員3名の合計7名で構成されているのですが、南アフリカは、インフレ目標を採用しています。

 

具体的には、SARB(南アフリカ中央銀行)が、消費者物価指数を前年比+3〜6%にすることを目標に政策運営に当たっています。

 

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