確定拠出年金の投資信託は
分散投資がおすすめ!
100万円を一度に投資するのと、10万円ずつ10回に分けて投資するのとでは、どちらがリスクが低いのかというと、それは当然、時間分散して10万円ずつ分割して投資する方です。
これはどういうことかというと、例えば、今日購入しようとしている投資信託が1口10,000円だったとします。ところが来月はそれが8,000円になっているかもしれませんし、再来月にはそれが11,000円になっているかもしれません。
これを毎月10万円ずつ分けて購入していけば、最初の10,000円で購入するのではなく、平均値で購入することになりますので、それだけリスクが低くなるわけです。
つまり、例えば、最初に10,000円で購入してしまった場合は、もし最後に解約しようとしようとした時にそれが5,000円になっていたら、5,000円の損失になってしまいますが、平均された価格で購入していれば、5,000までの損失にならなくて済む可能性が高くなるのです。
もちろんこれが絶対に正しいかというと、そうではないケースもあります。
確定拠出年金の積み立ての際の注意点
ドルコスト平均法とは?
確定拠出年金を積立てで投資する時に注意して欲しいのは、定期積立です。
ドルコスト平均法という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、これは、例えば、「毎月50,000万円なら50,000万円ずつ投資信託を購入していきます」というものです。つまり、同じ金額50,000万円で毎月購入していくということです。
ですから、最初に購入する時に、10,000万円だったものを50,000円投資して購入する場合には5口購入できるわけです。次の月に10,000円だったものが5,000円に下がっていたとしたら、同じ50,000円で購入するとしたら10口購入できるわけです。
安くなっていれば、当然たくさんの口数を購入することができまし、反対に高くなっていたら口数は少ししか購入することができなくなります。定額で積み立ていく、こうした購入の仕方をドルコスト平均法と言います。
ただし、ドルコスト平均法は、長期的には投資信託の値段が上がっていくだろうとか、経済が成長していくということが前提になっている投資法です。ですから、長期的にみて経済が落ち込んでいくという時にドルコスト平均法を行っても、あまり良い結果をもたらしません。
短期的あるいは中期的には上がったり下がったりはあるものの、長期的にみれば上昇していくという、そういう状況が見通せるときにこのドルコスト平均法は活かすことができます。
今、日本の経済は、デフレ脱却がなかなかできないとか給料が増えないとか色々あって、あまりよくないですよね。
ですが、世界の経済を見たときには、20年後30年後どうかというと、決してそう悲観的になることもないと思います。新興国はまだたくさんありますし、日本は人口減少に苦しんでいますが、世界的にはまだまだ人口は増えていますから。
もう1つ、ドルコスト平均法による積立投資で注意して欲しいのは、最後にお金を引き出す時です。
例えば、30年後の相場の状況がどうなっているのかということです。長期的には上昇相場だったとしても、その間には上げ下げがありますから、ちょうど30年後のその時にその下げの局面が来てしまった場合には、そこでは下ろさない方がよいわけです。
ですから、下げの局面ではなくて、少し上がった時でも良いので、上げの局面の時に引き出すと、ドルコスト平均法の効果はものすごく高まります。
投資と投機の違いとは?
投資というのは、チャンスに賭けてお金を増やすことです。一般的に投機というのは、チャンスに賭けるもので、いつ買うか、いつ売るか、そのタイミングを見計らって、安い時に買って高い時に売る行為を言います。
わかりやすく言うと、確率に賭けるゲームです。そこで自分の儲けを実現しようとするもので、短期的なものが多いです。
これに対して投資というのは、成長に投じるものです。
例えば、世界経済が成長していくという時、あるいは株式を購入するのであれば、その株を購入することによって、その会社に資金を投じるわけです。その資金を使ってその会社が成長してくれれば、そこで利益が生まれてその利益を還元してもらえることになります。
このように、投資の場合は、株を購入していれば、その株の購入先の会社にも利益になるというように、自分だけではなくて、他の人たちの利益にも通じるものとなります。長期的な視点でやるというのが投資です。
なお、老後の資金を準備する時は、投機ではなく投資という観点でやっていくことをおすすめします。