退職所得は確定申告する必要があるか?

 

 

退職所得は

確定申告する必要があるの?

 

 

まず、退職所得が申告分離課税です。つまり、退職金それ自体に課せられている税金については、支給された時点で完結していますので、基本的には確定申告をする必要はないですね。

 

ただし、次のどちらにも該当するケースでは、税金が戻ってきます(還付申告)ので、確定申告をした方が良いと思います。もちろん、還付申告なので、申告するかどうかは任意になりますが…。

 

■退職金>退職所得控除
・退職金が退職所得控除よりも多い場合ですね。

 

■総合課税等の所得合計<所得控除の合計
・他の所得を含めた総合課税等の所得合計が、所得控除の合計よりも多い場合ですね。

 

スポンサーリンク

 

 

なぜ、上記の場合に税金が還付になるのかというのは、所得税法上、所得控除が行われる順序が決められているからなんですよね。

 

つまり、給与所得などの総合課税の所得等から控除し切れない所得控除がある場合には、退職所得からも差し引くことができるからなんです。

 

ちなみに、退職所得が源泉分離課税ではなくて申告分類課税に分類されているのは、これがあるからなのです。なお、所得控除の順番は、次のようになっているわけですが、それを見ていただくとお分かりになる通り、退職所得を差し引くのは最後になっていますよね。

 

<所得控除の順番>
@総所得金額 (配当所得、給与所得、事業所得、総合短期譲渡所得、一時所得、雑所得など)
A土地等にかかる事業所得等の金額
B短期譲渡所得の金額
C長期譲渡所得の金額
D株式等にかかる譲渡所得等の金額 (株の売買など)
E商品先物取引等にかかる雑所得等の金額 (非くりっく365系のFXの売買など)
F山林所得金額
G退職所得金額

 

上記の順番を見ると、給与と退職金だけであれば、給与から差し引くことができない分は、退職所得から差し引くことができるということがわかりますよね。

 

スポンサーリンク

 

関連記事(一部広告含む)